記事タイトルは「Excelの保存アイコン~」としましたが、これに限らず、PCのアプリアイコンや、スマホのアプリアイコン等、様々なアイコン・マークが時代遅れになりつつあります。
時代遅れのまま使い続けてアイコンが概念化するのを良しとするか、それとも時代に適したアイコンに変えるべきなのか、考える必要がありそうです。
アイコンの意味がわからない若者が急増
最近こう言った記事が増えてきました。
togetter.com
こちらはExcelの保存アイコンが自動販売機に見えるという内容の記事。
もう平成も30年が過ぎ、ついに令和になりました。
フロッピーディスクを知らない世代が当たり前に居る時代です。
というか、これが自動販売機に見えるのかー。その発想はなかったなぁ…。
こちらは「電話の受話器の形」がもうわからないという内容の記事。
今はもう、1人1台、下手したら2,3台スマホを持っている時代です。
固定電話が無い家庭で育った人にとっては電話=スマホという常識なのかもしれません。
iPhoneが世に出たとき、次の画像が話題になりました。
この画像は、1980年代では、電話、電卓、カメラ、ラジカセ、ビデオ、等々、それぞれの機能の役割を果たす専用のハードウェアがあったのに、それが時を経て2010年には1台のiphoneに集約されてしまっていることを表しています。
1980年代には存在していたこれらのハードがすべてiphoneの中に入っているのです。
今も決してこれらのハードが無くなったわけではありませんが、お手軽に済ませたければiphone1台あれば完結する時代になりました。
1980年代はきっと出掛ける度にこれらのハードを別個に持っていったことでしょうが、今はもうポケットにiphoneを入れて出かけられるところまで技術は進化しました。 これを、ハードウェアのソフトウェア化と呼びます。
フロッピーディスクが記憶媒体としてCD→DVD→BDと代替されていったように世の中には変遷を遂げたものがたくさんあります。 フロッピーディスクが現役だった時代は電子データを保存するときはフロッピーディスク。 今の時代感覚に合わせるとUSBフラッシュメモリやmicroSDカードになるんでしょうかね。でも昨今はクラウド化が進んでいて自動保存もあるからそのうち「保存って何?」ってことになるのかも。
アイコンが形骸化(概念化)する
電話アプリも、カメラアプリも、ラジオアプリも、アイコンにはハードウェアが描かれていることが多いです。
フロッピーディスクがこの世から無くなってもそのまま保存アイコンとして使い続けると、人々はフロッピーディスク自体が何のことか分からなくても、それを見るだけで「あ~保存ね。」と認識するようになります。 物はないのに形だけ残る。これが形骸化であり、保存の記号として残り続けるのが概念化です。
誰もアイコンの意味がわからない…。きっとそんな未来があるかも。
フロッピーディスクが保存の概念として残り続けた未来、こんな会話があるのかも。
孫「ねぇねぇおじいちゃん、保存するときのこのマークってどういう意味なの?」
爺「それはなぁ、ワシにもわからんのじゃよ。遥か昔の人たちは保存するときにはフロッピーディスクという入れ物に入れていたそうじゃが、今の時代にそんな物はもう残っておらんからのう…。」
孫「そっか~。」
もはやフロッピーディスクの現物すらない未来、フロッピーディスクは、保存を表す記号としてこの世に残り続けるのだ。
問題はフロッピーディスクや受話器だけじゃない
スマホのロックを解除するとたくさんのアプリアイコンが並んでいると思います。
ハードウェアがソフトウェア化され駆逐されてしまった未来では、インスタントカメラのアイコンも、アンテナが伸びてそうなラジオのアイコンも、きっと意味を成さないはずです。
そうなるとやはりフロッピーディスク等、今のアイコンを使い続けて概念化するのではなく、時代に合わせてアイコンを変えていくほうがその時代を生きる人は使い易いのでは~と思います。